大分県:大野川水系

 大分・宮崎・熊本の3県にまたがる祖母山(1,756.7m)を源に阿蘇外輪山などの流れを糾合して、大分県の中央部を北流し、別府湾に注ぎ込む大野川という川がある。延長76.375m。流域は阿蘇溶結凝灰岩の丘陵や台地上を穿って流れ、滝や渓谷が多い。
 火山性丘陵や台地からなる上流部には富士緒井路、明正井路、若宮井路、城原井路、明治岡本井路、荻柏原井路、九郎太郎井路など数多くの農業用水路=井路が網の目のように張り巡らされ、石造溜池である白水ダムや石造水路橋などのさまざまな水利の技術に出会うことができる。