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では、その厄介なシロモノ、吉野川を見てみよう。

下の写真は、資源環境探査衛星ランドサット5号が撮影した画像である。

東西を走る横縞のような山脈群、全体に皺[しわ]くちゃしているが、上部にひときわ鋭い溝が見える。

我が国最大のフォッサ・マグナ、中央構造線。

吉野川は、池田町から下流はこの中央構造線に沿って東へと流れている。


そして、その南に中央構造線と平行に走るもう一本の深い溝も認められよう。御荷鉾[みかぶ]構造線という名がつけられている。上流は、この御荷鉾構造線によってできたらしい。


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高知と愛媛の皺[しわ]のような谷間を、吉野川は御荷鉾[みかぶ]構造線に沿って東へ流れるが、どういう訳か途中でいきなり北へと進路を変える。四国山地の岩山を両断して池田町へ抜け、今度は中央構造線に乗り換えて、徳島の河口へと向かう。


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以上の地形と、左の川の流路図を念頭におきながら、下の吉野川水系構成図をご覧いただきたい。


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