土地を量る、検地

全国統一基準

 検地は耕地を計則することであるが、面積を測るだけでなく、その広さをもとに年貢賦役を決めることが重要な目的である。
 検地で有名なのが豊臣秀吉が文禄3、4(1594、5)年に行ったいわゆる「太閤検地」である。これは全国的に基準を統一して従来より厳しく実施したようである。
 度量の統一として、1間(約1.8m)=6尺3寸、1反(約10a)=10畝=300歩の制をとり、量は京升を基準とした。
 また、田畑の別とその位(上田・中田など)を定め、さらに石盛をして、その耕地の標準生産力を石高で示し、それに対して一定の年貢を課したのである。


台帳作成

 検地の際に作成された検地帳には、1筆ごとの土地の小字と等級・反別・石高・作人を明記しており、基本的な土地台帳の先駆となった。



測量技術

 検地には、方位を確定する「小方儀」のほか、計則地の四隅に立てて見当とする「細見竹」や、長さの単位とする「間竿」「尺杖」など種々の道具が用いられた。
 具体的な面積の算出方法は、基本的には一つの長方形に置きなおすこととしているが、円形の耕地については、円周から面積を算出するか、円の直径から面積を算出する方法がとられている。
 また、張った縄のたるみによって実寸以上の値がでることを防ぐため、「縄だるみ」という誤差の修正も行われた。



検地の状況
細見竹イ・ロの立てられている位置に注意したい。左奥の辺がやや短い台形の土地の測量にあたって細見竹イはやや外よりに、同ロは内よりに立て、長方形に置き直して計測している。このように面積に差のでないよう見込・見捨を見計いながら竿をうつ。これを見打ちという。
(『徳川幕府県治要略』より)